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統一場理論 - ラップとピアノのための(Rap: JUN-GMC)

musique/composition/声楽曲

written 2017/9/24


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 2017年9月1日完成。
 ラップパートは完全にJUN-GMCさんの作成・演奏で、このMP3音源はコンピュータによるピアノ演奏に、JUNさんにラップを乗っけていただいたものである。
 2017年9月23日、東京都新宿区四谷絵本塾ホール、ミュージカリスランドP&D主催コンサート「感電アンドロイドは電気ウサギの夢を見るか?」にて初演。ラップJUN-GMCさん、ピアノ川崎槙耶さん。

 2017年9月のミュージカリスランドのコンサートに向けて新作を4つ書いたが、この作品だけは私自身が「書きたい」と発案して実現したプロジェクトである。
 ラップと2台ピアノのための作品「TOKYO PARADOX」を既に書いているが、ピアノパートをソロにすると共に、必ずしも反復リズムに頼らない形でより「現代的」にしようというのが本作の企図である。
 また、ラッパーさんと共同作業で、歌詞を付け加えていくと同時にピアノパートを作曲していく、という試みを計画していた。しかし、運命はそううまく行かず、コンサート3ヶ月前にしてラッパーさんを交代させなければならない事情に至り、急遽、JUN-GMCさんにピンチヒッターをお願いしたのである。
http://gallowsrecords.com/profile_jungmc.html

 そのとき既にピアノパートの楽譜は仕上がっており、ピアニストが練習していたため、JUNさんには無理を言って、出来上がっているピアノパートを変更せずに、オリジナルの歌詞でラップを付け直していただいた。何しろHIP HOPではない自在な(時としてあまり明確でない)リズムでピアノが好き勝手やっている状態で、無調の現代音楽に慣れているはずのないJUNさんに、演出家松本和貴さんの指定したテーマによりラップを乗っけてもらうという、大変難しい作業をお願いすることとなってしまった。JUNさんの困惑と格闘を思うともの凄く恐縮してしまう。
 しかしさすがはベテランの素晴らしいラッパーであるJUN-GMCさんは、「現代音楽」に合わせて変わった声を使ったりしながら、見事なラップをつけて下さり、結果的に傑出した作品に仕上げていただいた。時間がなかったため、当初の計画と異なり作曲者が介入せずに、ラッパーJUN-GMCさんが曲を完成させたという事例だ。
 このような事情で、楽譜はピアノパートしか存在しない。この曲のラップはJUN-GMCさんにしか出来ないのである。
ピアノ譜:  http://www.signes.jp/musique/Vocal/UnifiedFieldTheory_p.pdf

 やや数奇な運命に翻弄された本作だが、前衛的なピアノにラップを合わせるという私の企画は、全く異種の領域同士がぶつかり合い、スリリングな、目をくらませる花火のような衝撃性を持った芸術作品を目指したものだった。それは今回、JUN-GMCさんという逸材に巡り会うことによってようやく完成したのだ。


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