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「Iannis-C」が完成

textes/notes/音楽

written 2010/10/10


ヤニス・クセナキスを再認識し、その衝撃の質を獲得しようと試みた新曲、「Iannis-C」が完成した。これも曲集「PRISM」に含まれる。

音源:http://www.signes.jp/musique/Prism/Iannis-C.mp3
掲載ページ:http://www.signes.jp/musique/index.php?id=689

作り始めた頃から、これまでの自分にない「新しい音楽」をやりかけているような興奮があり、途中で逡巡する箇所もあったけれども、最終的に新しい段階のカオスに近づいたような気がした。
さて、完成した作品を聴いてみてどうだろう?
こうしてみると自分が興奮していたほど新しくもないようにも思うが・・・。
スタッカートのリズムなどは、クセナキスというよりストラヴィンスキーっぽいかもしれないが、それはそれでいいだろう。しかし、やはり従来の「意味作用的」、ロマン主義的な音使いも相変わらず見られるのではないだろうか。
今回、久しぶりにオーケストラ楽器を中心に使ってみた。するとノイズ/SE系の音がどうしても、「オカズ」ふうに聞こえてしまう。
ただ思うに、オーケストラ曲を聴くとクセナキスにも旧態依然とした箇所もある。そこはやっぱり「クラシック」なんだなと感じる。

さて自分が今回「果たし得なかったこと」はなんだろう? そこを透視出来ない限り、これ以上先に進むことはできない。
いずれにしても、ほとんどの人には受け入れられなさそうな音楽で、さらに自分が孤独になっていくことは確かだ。


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