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解説 [前奏曲とフーガ・1 (2002)]

textes/自作解析

written 2002/8/25


 この曲はおおきな企てを抱いて書き始めた。
 私はバッハのオルガン曲のような、荘厳な音楽を書きたかった。
 ピアノでパイプオルガン的な雄大さを出すため、和音はことさらに分厚くし、低音を強調しなければならない。また、減衰音であるピアノの音色を使いながらオルガン風の強靭な持続性を保つためには、パッセージ的な動きを生かさなければならないだろう。
 こうしてピアニスティックな指向をもつ書法が必要になる。
 私の大好きなオルゲルプンクトは、ピアノで再現するには、バス音を数回繰り返して(小節のアタマなどで)叩いてやるのが一般的だ。G.グールドはこれを拡大解釈的に扱い、なかなか格好よく演奏している。私はこうしたオルゲルプンクトを、このフーガの途中で長々と取り入れた。
 前奏曲は私の「オルガンのための小組曲〜前奏曲」を乗りこえるための、ダイナミクスに重点を置いた試み。
 フーガは和声的にあたらしいものをつくろうと試みた。しかし、これはどうも構造的には貧弱で単調であったかもしれない。一方、無窮動的なため演奏はとても難しい。

以下のPDFファイルは、旧サイトで一時期公開していたもの。サイトのURL表記が古いままになっています。
 譜面pdf


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